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バイタルサインの正常値は?世代別の一覧と、語源や英語の言い方についても解説

バイタルサインの正常値は?世代別の一覧と、語源や英語の言い方についても解説

バイタルサインは、医療現場で頻繁に測定される重要な生体指標で、
患者の健康状態を評価し、診断や治療の方針を決定する際に不可欠な情報源です。

この記事では、バイタルサインとその正常値について詳しく説明します。
バイタルサインとは何か、正常値とはどのように定義されるのか、高齢者や小児の場合はどうなるのか、そしてバイタルサインの測定がどれほど重要かについて探っていきましょう。

バイタルとは

バイタルサイン(Vital Sign)は、人体の生命活動を示す重要な指標のことです。
これには、脈拍、呼吸数、血圧、体温が含まれます。
バイタルサインは、医療従事者が患者の状態をモニタリングし、変化に気付くために使用されます。
これらの指標を正確に測定し、正常値と比較することで、患者の健康状態を判断するのに役立ちます。

バイタルサインとは

バイタルサインは、患者の生命維持に必要な、生命活動の指標のことです。
これらの指標は、患者が手術中、入院中、救急処置を受ける際、または定期的な健康診断の一環として測定されます。
バイタルサインの変化は、患者の状態が悪化している可能性を示唆する重要な兆候となります。

正常値とは

バイタルサインの正常値は、一般的な成人の平均的な値を基準にしたものが多いです。

ただし、個々の患者には個別の基準が適用される場合もあります。
正常値は、患者の年齢、性別、健康状態によって変化するのが普通です。

バイタルを測る目的

バイタルサインを測定する主な目的は、患者の健康状態をモニタリングし、異常な変化を早期に検出することです。
これにより、医療従事者は適切な治療を提供し、患者の安全を確保することができます。
また、手術前や手術後、疾患の経過観察時にもバイタルサインの測定が重要です。

バイタルサインの正常値はどれくらい?

まず初めに、通常の成人におけるバイタルサインの正常値は、以下の通りです。

脈拍: 60〜100回/分
呼吸: 16〜20回/分
血圧: 120/80mmHg以下(収縮期血圧120mmHg以下かつ拡張期血圧80mmHg以下)
体温: 36〜37℃

バイタルサインの一覧

以下に、主要なバイタルサインとそれぞれのより詳しい解説です。

脈拍(心拍数)
脈拍、または心拍数は、1分間に心臓が拍動する回数を表す指標です。
通常、脈拍は1分間に60〜100回であることが正常範囲とされています。

脈拍は動脈パルスを感知することで測定され、一般的には動脈の手首(尺骨動脈や橈骨動脈)、頸動脈、または胸骨下の大動脈で測定されます。
脈拍の変化は心臓の健康や循環系の問題を示す重要な情報を提供します。

呼吸数
呼吸数は、1分間に呼吸を行う回数を表す指標です。
通常、成人の呼吸数は1分間に16〜20回程度であり、新生児や小児の場合は年齢に応じて異なります。
呼吸数は胸郭や腹部の運動を観察することで測定され、変化は呼吸器系の問題や酸素供給の不足などを示す重要な兆候となります。

血圧(収縮期血圧と拡張期血圧)
血圧は、血液が動脈内を流れる際に血管壁にかかる圧力を表す指標です。
血圧は収縮期血圧(最高血圧)と拡張期血圧(最低血圧)の2つの値で表されます。
収縮期血圧は心臓が収縮して血液を動脈に送り出す際の最高圧力を示し、拡張期血圧は心臓が拡張して血液を戻す際の最低圧力を示します。

通常、成人の正常血圧は収縮期血圧が120mmHg未満かつ拡張期血圧が80mmHg以下であるとされています。
血圧の異常は高血圧や低血圧として知られ、心臓や血管に関連する重要な問題を示唆することがあります。

体温
体温は、体内の温度を示す指標で、代謝活動や免疫反応に大きな影響を与えます。
通常、成人の体温は36〜37℃程度とされており、腋窩(脇の下)、口腔、肛門から測定されます。
体温の異常は感染症や代謝異常などの健康問題を示す兆候となります。

これらのバイタルサインは、患者の健康状態を評価し、診断や治療の決定に重要な情報を提供します。
医療従事者はこれらの指標を正確に測定し、適切なタイミングでモニタリングすることで、患者の安全性と健康状態の維持に貢献します。
バイタルサインの異常値は、患者の状態が悪化しているか、治療が必要であることを示す重要なサインとなります。

高齢者のバイタルサインの正常値は

高齢者の場合、バイタルサインの正常値にはいくつかの特徴があります。
たとえば、脈拍数は若年層と比べてやや遅く、血圧の変動が大きいことがあります。
具体的な正常値の目安は以下です。

体温: 腋窩で35.0℃台が多い
脈拍数: 50〜70回/分程度
血圧: 成人と同様
呼吸数: 14〜20回/分程度

高齢者のバイタルサインは、加齢に伴う生理的な変化を反映しており、これを理解することが重要です。

幼児のバイタルサインの正常値は

幼児のバイタルサインの正常値は年齢によって異なります。
以下に、幼児の年齢別のバイタルサインの正常値の目安を示します。
これらの値は一般的なものであり、個々の幼児の健康状態によって変動することがあることに注意が必要です。

幼児のバイタルサインをモニタリングする際には、医療専門家の指導を受けることが重要です。

新生児から3か月までの幼児のバイタルサインは以下の通りです。

体温:36.3〜37.5℃程度(腋窩測定)
脈拍数:120〜160回/分程度
血圧:収縮期が55〜85mmHg程度、拡張期が30〜60mmHg程度
呼吸数:30〜70回/分程度
3か月から3歳未満の幼児:

体温:36.3〜37.5℃程度(腋窩測定)
脈拍数:80〜150回/分程度
血圧:収縮期が70〜100mmHg程度、拡張期が50〜65mmHg程度
呼吸数:25〜55回/分程度

これらの正常値は、幼児の成長と発達に合わせて変化することに注意が必要です。
幼児期は健康状態が急速に変化する時期であり、バイタルサインのモニタリングは成長と発達を正確に評価するために不可欠です。

バイタルサインを見逃さず役立てよう

バイタルサインの測定は、医療現場において患者の健康状態を評価するために不可欠です。
正確なバイタルサインの測定とその正常値との比較により、異常な変化を早期に発見し、適切な治療を提供できるようになります。
高齢者や小児の場合、正常値に異なる基準が適用されることに注意し、患者の個別の状況に合わせた評価を行うことが肝要です。

バイタルサインは医療の基盤であり、患者の安全と健康維持に寄与する重要なツールです。
医療従事者はこれらの指標を適切に理解し、適切に測定・評価することで、患者への最善のケアを提供できます。
バイタルサインの正常値を把握し、その重要性を認識することは、医療の品質向上につながります。

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