看護師と聞くと、病院で働く看護師をイメージする方が多いでしょう。
しかし、看護師の職場は病院だけではありません。
看護師資格が活かせる職場は数多くあり、自分の生活や理想に合わせた働き方を重視した職場を選べます。
この記事では、病院以外の職場の紹介や転職する際の注意点について解説します。
今の働き方を変えたい、自分に合った働き方をしたい方は必見です。
看護師が求められている病院以外の職場8選
厚生労働省によると、看護師の約7割が病院・クリニックで勤務をしているといったデータがあります。
大多数の看護師が病院勤務をしていますが、病院以外にも看護師を求める職場は多くあります。
資格を活かしながら、自分の理想に合った働き方ができる職場をみてみましょう。
企業で働く「産業看護師・企業看護師」
産業看護師・企業看護師は、一般企業に勤務し、従業員の健康管理を行います。
下記が主な仕事内容です。
● 健康診断の調整やサポート
● 健診後の面談や保健指導
● メンタルケア
● 怪我などの応急処置
● 職場環境や過重労働対策
一般企業への就職となるため、土日祝日は休みで夜勤もありません。
看護師の配置は義務ではないため、設置している企業は少なく求人数が少ない人気職です。
採血好きにはうれしい「健診センター・献血ルーム」
健診センターでは、採血や内視鏡の介助などを行います。
健診は流れが決まっているため、イレギュラーな対応が少なく落ち着いて業務できる点が魅力です。
献血ルームでは、献血のための採血やルートキープが主な仕事です。
時々、献血による血圧低下などの対応もありますが、基本的に健康な方が相手です。
病院のようなプレッシャーはなく、自分のペースで働けるでしょう。
どちらも一日に何度も採血をするため、残念ながら採血が苦手な方には向いていません。
夜勤もなく、残業もほとんどないのが大きなメリットです。
子どもに癒される「保育園・幼稚園・病児保育」
子どもの健康管理が主な仕事ですが、保護者とのコミュニケーションをはかるのも大切な仕事です。
主な仕事内容は、以下の通りです。
● ケガの処置や健康管理
● 職員の健康管理
● 保護者や職員への予防医療指導
● 「健康だより」など配布物の作成
● 病気の児童の看護
空いている時間は保育補助にあたる場合もあり、子どもが好きな方にとっては楽しめる職場といえるでしょう。
患者とじっくり向き合える「訪問看護師」
利用者の自宅に出向き、医師の訪問看護指示書に沿って医療処置を行います。
利用者本人だけでなく、家族の介護状況の確認や精神的サポート、多職種との連携が必要です。
基本的に一人で訪問するためプレッシャーもありますが、患者にじっくり向き合った看護ができるのがメリットです。
夜勤はありませんが、オンコールがある場合があります。
楽しみながら仕事ができる「イベントナース・ツアーナース」
コンサートや大規模式典などのイベント、学校の修学旅行や企業の研修旅行などの旅行に付き添う看護師です。
主な仕事内容は以下の2つです。
● ケガや体調不良の応急処置
● 急変時の対応や搬送の付き添い
単発での仕事の依頼が多く、正社員の求人はほとんどありません。
仕事ではありますが、イベントや旅行に参加できるため楽しみながら働けます。
スムーズな治験をサポート「治験看護師(CRC)」
治験がスムーズに進むように援助するのが主な仕事内容です。
主な仕事内容は以下の通りです。
● 被験者への説明やケア
● 治験をする医師や多職種との情報共有や連携
● 検査・投薬スケジュールの調整
● 治験データの管理
最も被検者と密接に関わり、治験の全体像を把握しているのは治験看護師であると言えます。
被検者が安心して治験に参加できるようサポートを行う、やりがいのある仕事です。
憧れの施設で働ける可能性もある「テーマパークなどの救護室」
テーマパークや大型施設などの救護室で勤務します。
● ケガや体調不良者への応急処置
● 病院搬送の付き添い
● 薬品・医療器具・車椅子などの在庫管理
● データ入力業務
上記に加えて、施設によっては従業員の健康管理を任される場合もあるようです。
土日祝日が忙しい傾向にあり、平日に休みを取りたい方にとってはスケジュールが組みやすいでしょう。
現場経験を活かす「フィールドナース(医療機器メーカー)」
医療機器メーカーで、自社製品の営業やサービスのサポートをする仕事です。
看護師時代の業務内容とは全く異なる業務ばかりです。
主には、以下のような業務を担当します。
● 自社製品のプレゼンテーション
● 医療機器のデモンストレーションやトレーニング
● 納品後のアフターフォロー
● 製品説明会の企画・実施
特に手術室やICUなどで、医療機器に触れる機会の多かった看護師は経験が活かしやすい職場です。
病院以外の転職における注意点
同じ看護師としての転職でも、病院への就職とは異なる注意すべき点があります。
転職の際に事前に知っておくと、対策が取りやすくなります。
希望の職場で勤務できるように、対策をたてて転職活動を行いましょう。
病院での勤務経験が必要になる可能性あり
病院以外の職場では、現場経験を活かして採用される場合がほとんどです。
病院で採血や注射などの基本的な医療処置、急変時の対応などを身に着けているのが前提となります。
病院での勤務歴が浅い場合、残念ながら採用はないと考えた方がよいでしょう。
最低3年は現場経験があると、採用されやすくなります。
求人数は病院より少ない
「ナースセンター登録データに基づく看護職の求職・求人に関する分析結果」のデータによると、病院を上回る求人倍率は訪問看護のみでした。
病院への就職活動と比べると、倍率が高く簡単にはいかない可能性があります。
特に、夜勤や残業のない職場や土日祝日が休みの職場は人気があります。
転職活動時には、心構えをしておきましょう。
まとめ
看護師の働く場所は病院だけではありません。
看護師を必要とする職場はここで紹介した以外にも数多くあり、自分に合った働き方が選べます。
病院以外の職場では、新卒採用がほとんどなく求人数が少ない場合もあり、転職時には注意が必要です。
自分の理想の働き方を実現させたい方は、本記事を参考にして転職に向けて一歩踏み出してはいかがでしょうか。
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